螺旋特急ロストレイルに登録しているキャラクター背後のブログです
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物書きと読書と映画
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あかいゆめなのに何故ブログは青っぽいのかと聞かれて詰まってしまったどうしようもない生き物。色は青の方が好きなのです。
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15日深夜から16日2時半くらいの某所でシェリダンに連れて帰られた店主のその後です。
まだ薬が抜けてないのでもれなくそういう雰囲気です。
でもシェリダンがいるから微妙にギャグを保っていられるような気がするんだ。
でも店主だけ見たらちょいとあだるてぃーだとおもうんだ。
ホントに雰囲気だけですけどもさ。
耳にキスまでですけどもさ。
その後
「シェリダンく~ん」
店に連れて帰った店主は、やたらと絡んでくる。
後ろから手を伸ばした店主がぎゅうとシェリダンに抱きつく。
「・・・・・・・」
シェリダンは一瞬硬直した。
なんか、胸が。
いや、店長は男だ。まごうことなき男だ。じゃあなんなのだ。
「・・・・・・・・・・・・店長、何か背中に当たるんですが」
「ふふふ~、魔法薬の中に性転換薬があってねぇ~」
ということは、店主は今女である。つまり、今背中に当たっているささやかな二つの何かは、アレなわけで。
「セクハラかっ!」
照れたシェリダンは思わず裏拳を繰り出した。
「ぎゃふぅ」
元より魔法薬でぐでぐでになっていた店主はあっさりノックアウトされた。
「・・・・・・全く」
見れば見るほど珍妙な格好になったものだ。魔法薬が混ざり合ったこれ以上なくデンジャラスな気体を吸ったらしいが。
黒い獣耳と尾。店長にこんなものがついている時点でシェリダンは物凄く脱力する。
白髪が紫がかり、肌は健康的に浅黒くなっている。普段の不健康そうな白い肌とは大違いだ。
ろれつがまわっていなかったり頭から煙が出ていたりしたのは、また何だかよくわからない魔法薬の副作用だろう。やたらべたべたしたりするのは薬で頭がイカレたのだろうか。
人格崩壊していることから、たぶん意識が混濁しているのだろう。
正気を取り戻した後で薬の効果の報告をせがまれるから、一応覚えておかなければならない。
「熱があるな・・・」
顔が赤らんでいるのに気付き、溜め息をつく。どうしてこう、シェリダンの周りには自分を大切にしない者が多いのだろうか。
店主をソファに運んで、毛布を持ってくる。氷のうも必要だろうか。
毛布をかけて眼鏡を外してやったところで、店主のまぶたがうっすらと開いた。
「店長、魔法薬だかなんだか知りませんが、被害を・・・・・」
人差し指で唇を塞がれ、シェリダンは言葉を止めた。店主は起き上がってこちらを見ている。
眼鏡を外すと切れ長の目が露わになる。特別目が大きいわけでもない。それなのに妙に印象に残るのは、危うく揺れる鋭い光が瞳の中をたゆたっているからだ。いつもは上手く隠しているが、ふとした拍子に見え隠れする。それでもたいていは眼鏡で隠せているが。
―――しかし、今のように正体を無くしているときに眼鏡を外すと、それがもろに見えるのだ。
「ん~?」
くすくすくすと普段の店主ならしない無邪気な笑みを漏らし、艶かしい手つきで頬の刺青をなぞる。
その手が首をつたって服の襟にかかり、シェリダンはまた溜め息をついてその手を外した。
店長の吸った魔法薬には媚薬も混じっていたようだ。それから、脳味噌ショートの薬も。
酔っ払っているようなものなのだろう、つまりは。
顔を近づけてくるのでがしっと掴んでソファに押し戻した。
「さっさと寝てください、自分もさっさと帰りたいんです」
挙句押さえつけた手をちろりと舐めてくるので、シェリダンは思わず頭から氷水を被せてやろうかとすら思った。
しかし、店長が自分で魔法薬を試してグロッキーになるのは慣れたものだ。いつも被害を被るのは自分だから。
「じゃあ寝ようか~、シェリダン君も一緒にねぇ?」
ぐいっと角をつかまれ引き寄せられ、弱点を突かれたシェリダンはもろに店主の上に倒れこんだ。
「なっ・・・・・!て、ん・・・・・・」
力が抜けて、角を掴まれる感触に耐えることが出来ない。
勇者に倒される魔王という役どころだったシェリダンには、ご丁寧にきっぱりとした弱点があるのだ。
角である。
両のこめかみから生えた、透き通った臙脂色の捩れた角。
その弱点である角をがっしりと握られ、シェリダンは動けなくなった。
「あ~シェリダン君は角が弱点だっけねぇ」
くすくすくすくす、と笑って店主が更に強く角を握る。
「・・・・・・・っあ・・・・!ぐ・・・・!」
ゼイ、とシェリダンは息を荒げた。感覚の集中した器官を締め付けられる圧迫感。耐えかねるようにびくりとはねた身体を宥めるように、店主がシェリダンのエルフのように長い耳にキスをした。
「・・・・ん、くっ・・・・」
マズイ。
このまま流されるととても色々マズイ。
ぐるぐるとこの状況を打開すべく思考をめぐらすシェリダンの脳裏に、このまま流されてしまったら店主は正気に戻った時どんな反応をするかというか我が嫌だ店はやめることになるだろうなしかし嫌でも借金がある限り顔を突き合わせるわけかしかしその前に就職先が、というまるっきり苦労人なモノローグが流れ、力が入ってしまったせいか紫電が走った。
「あ」
声も上げずにぱったり倒れる店主の髪の毛がちりちりしてしまったのを魔力でコーティングしてごまかしながら、シェリダンはまた溜め息をついた。
次の日の朝、全て元通りになった店主が全てを忘れていることに関して、シェリダンは「記憶の飛ぶ物を作るな―――!!!!」と怒鳴ったのだった。
「シェリダンく~ん」
店に連れて帰った店主は、やたらと絡んでくる。
後ろから手を伸ばした店主がぎゅうとシェリダンに抱きつく。
「・・・・・・・」
シェリダンは一瞬硬直した。
なんか、胸が。
いや、店長は男だ。まごうことなき男だ。じゃあなんなのだ。
「・・・・・・・・・・・・店長、何か背中に当たるんですが」
「ふふふ~、魔法薬の中に性転換薬があってねぇ~」
ということは、店主は今女である。つまり、今背中に当たっているささやかな二つの何かは、アレなわけで。
「セクハラかっ!」
照れたシェリダンは思わず裏拳を繰り出した。
「ぎゃふぅ」
元より魔法薬でぐでぐでになっていた店主はあっさりノックアウトされた。
「・・・・・・全く」
見れば見るほど珍妙な格好になったものだ。魔法薬が混ざり合ったこれ以上なくデンジャラスな気体を吸ったらしいが。
黒い獣耳と尾。店長にこんなものがついている時点でシェリダンは物凄く脱力する。
白髪が紫がかり、肌は健康的に浅黒くなっている。普段の不健康そうな白い肌とは大違いだ。
ろれつがまわっていなかったり頭から煙が出ていたりしたのは、また何だかよくわからない魔法薬の副作用だろう。やたらべたべたしたりするのは薬で頭がイカレたのだろうか。
人格崩壊していることから、たぶん意識が混濁しているのだろう。
正気を取り戻した後で薬の効果の報告をせがまれるから、一応覚えておかなければならない。
「熱があるな・・・」
顔が赤らんでいるのに気付き、溜め息をつく。どうしてこう、シェリダンの周りには自分を大切にしない者が多いのだろうか。
店主をソファに運んで、毛布を持ってくる。氷のうも必要だろうか。
毛布をかけて眼鏡を外してやったところで、店主のまぶたがうっすらと開いた。
「店長、魔法薬だかなんだか知りませんが、被害を・・・・・」
人差し指で唇を塞がれ、シェリダンは言葉を止めた。店主は起き上がってこちらを見ている。
眼鏡を外すと切れ長の目が露わになる。特別目が大きいわけでもない。それなのに妙に印象に残るのは、危うく揺れる鋭い光が瞳の中をたゆたっているからだ。いつもは上手く隠しているが、ふとした拍子に見え隠れする。それでもたいていは眼鏡で隠せているが。
―――しかし、今のように正体を無くしているときに眼鏡を外すと、それがもろに見えるのだ。
「ん~?」
くすくすくすと普段の店主ならしない無邪気な笑みを漏らし、艶かしい手つきで頬の刺青をなぞる。
その手が首をつたって服の襟にかかり、シェリダンはまた溜め息をついてその手を外した。
店長の吸った魔法薬には媚薬も混じっていたようだ。それから、脳味噌ショートの薬も。
酔っ払っているようなものなのだろう、つまりは。
顔を近づけてくるのでがしっと掴んでソファに押し戻した。
「さっさと寝てください、自分もさっさと帰りたいんです」
挙句押さえつけた手をちろりと舐めてくるので、シェリダンは思わず頭から氷水を被せてやろうかとすら思った。
しかし、店長が自分で魔法薬を試してグロッキーになるのは慣れたものだ。いつも被害を被るのは自分だから。
「じゃあ寝ようか~、シェリダン君も一緒にねぇ?」
ぐいっと角をつかまれ引き寄せられ、弱点を突かれたシェリダンはもろに店主の上に倒れこんだ。
「なっ・・・・・!て、ん・・・・・・」
力が抜けて、角を掴まれる感触に耐えることが出来ない。
勇者に倒される魔王という役どころだったシェリダンには、ご丁寧にきっぱりとした弱点があるのだ。
角である。
両のこめかみから生えた、透き通った臙脂色の捩れた角。
その弱点である角をがっしりと握られ、シェリダンは動けなくなった。
「あ~シェリダン君は角が弱点だっけねぇ」
くすくすくすくす、と笑って店主が更に強く角を握る。
「・・・・・・・っあ・・・・!ぐ・・・・!」
ゼイ、とシェリダンは息を荒げた。感覚の集中した器官を締め付けられる圧迫感。耐えかねるようにびくりとはねた身体を宥めるように、店主がシェリダンのエルフのように長い耳にキスをした。
「・・・・ん、くっ・・・・」
マズイ。
このまま流されるととても色々マズイ。
ぐるぐるとこの状況を打開すべく思考をめぐらすシェリダンの脳裏に、このまま流されてしまったら店主は正気に戻った時どんな反応をするかというか我が嫌だ店はやめることになるだろうなしかし嫌でも借金がある限り顔を突き合わせるわけかしかしその前に就職先が、というまるっきり苦労人なモノローグが流れ、力が入ってしまったせいか紫電が走った。
「あ」
声も上げずにぱったり倒れる店主の髪の毛がちりちりしてしまったのを魔力でコーティングしてごまかしながら、シェリダンはまた溜め息をついた。
次の日の朝、全て元通りになった店主が全てを忘れていることに関して、シェリダンは「記憶の飛ぶ物を作るな―――!!!!」と怒鳴ったのだった。
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